ぎっくり腰の症状
これを今ぎっくり腰で痛みに耐えている方が見ている場合があり、内容も沢山なので最初に書いておきたいのですが、一回の施術でぎっくり腰の痛みを鍼の後の筋肉痛様のダルさに変え、ぎっくり腰になる前日位までの状態に戻す事を目指しています。
先にお断りしておくと、私の実績では人の肩を借りて歩けない位のぎっくり腰は、1回で痛みの全てを取り切るのは不可能で、一人で歩けるようになる位には改善しますが、痛みで庇った歩き方です。3~5回程かかります。
しかし庇いながらも一人で歩けるぎっくり腰なら、半分以上の割合で一回の施術でぎっくり腰の痛みがダルさに変わります。そのダルさも大抵1,2日後に無くなり、無くならなければもう一度鍼をうてばダルさはとれます。
一回で全て取りきれなくても10あった痛みが5以下になっている事がほとんどで、合計2,3回すれば ぎっくり腰になる前日位までに戻るでしょう。こういった急性の症状はそう何回もかかりません。
ぎっくり腰に限った話では無いですが、やはり患部にズキンと中っている感覚がしっかりあると改善が速いです。また鍼をしても改善が無ければぎっくり腰(筋肉の問題)ではなく他の疾患が原因であり、その事は後述しています。施術の目安回数はこれ位にして、最初にぎっくり腰は腰、殿部の筋肉の痙攣だと説明しました。
その中でも一番多いのが腰の深層にある大腰筋の痙攣です。大腰筋は文字通り大きな腰の筋肉なので痙攣したときの痛みも激しく痛む箇所は指で示せるピンポイントでは無く、手のひらで示すエリア です。また体の深い所に位置するために、 手で押しても大腰筋にまで力が伝わらないので、案外平気な場合も珍しくありません。
そして横隔膜の近くに位置するために咳、くしゃみで腰に響くような感覚があり、立つ時にしゃんと腰が伸びません。朝に発症したり、症状が増悪します。横になる時は身体を丸くしているとまだましですが、寝返りをうつのも一苦労で、ひどい場合はトイレへ這って行くこともあります。
勿論、ぎっくり腰が大腰筋の痙攣だけとは限りません。腰の脊柱起立筋や多裂筋、回旋筋、そしてやや外側にある中小殿筋が悪いケースもあります。大腰筋の痙攣とは反対に、脊柱起立筋の痙攣の場合は地面のものを拾うような前屈姿勢ができませんので、背中をまっすぐにして気をつけの格好になります。また浅層にあるので、圧痛があります。
また中小殿筋が痙攣すると痙攣している側に重心をかけると痛みますので、それを庇いバナナのように横に曲がった姿勢になります。 こちらも圧痛が確認できます。