頭痛をタイプ別に分類
肩こり、腰痛に対して鍼灸施術で改善するというのは一般的なイメージだと思いますが、頭痛に対してはCM等にあるように鎮痛薬のイメージが強いのではないでしょうか。それでは鍼で改善する頭痛はどのようなものか説明していきます。頭痛は大きく分けると機能性頭痛と症候性頭痛の2つです。
機能性頭痛
まず機能性頭痛は同様のパターンを繰り返したり持続的に引き起こしたりする頭痛です。器質的な異常はありません。ちなみに器質的な異常というのは細胞や組織が変化や変形、破壊された状態の事でこれはCTやMRIをとればわかります。この器質的な異常が無い機能性頭痛は緊張型頭痛(筋収縮性頭痛)、偏頭痛(片頭痛)、群発頭痛が該当し実際にはこれらが混在する場合もありますが、そんな場合でも鍼で改善が見込めます。
症候性頭痛
次に症候性頭痛ですが、原因は様々で命の危険が存在することもあります。脳卒中(脳出血・脳梗塞)や外傷による硬膜下血腫、脳腫瘍、脳動脈解離に代表されます。
- 今まで経験したことのないような頭の痛み
- 片方の手足、顔半分の麻痺、痺れが起こる(手足のみ・顔のみの場合もあります)
- 呂律が回らない、言葉が出ない、他人の言うことが理解できない。
- 力があるのに立てない、歩けない、ふらつく。
- 片方の目が見えない、物が二重に見える、視野の半分が欠ける。
このような症状の場合は、速やかに医療機関で精密検査を受けて下さい。また脳出血に対して頭鍼で出血が吸収され中国では脳卒中に対して積極的に鍼が用いられていますが、ここでは割愛します。次に鍼で改善する機能性頭痛(緊張型頭痛・筋収縮性頭痛、偏頭痛・片頭痛、群発頭痛)の特徴と施術方法について説明していきます。