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うつ病の鍼灸治療


うつ病とは

うつ病は、統合失調症と対置される2大精神疾患の一つであり、2006年から厚労省はがん・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病を4大疾病として位置づけてきましたが、2011年の7月には4大疾病にうつ病や統合失調症を含む精神疾患を加え、5大疾病とする方針をうちだしました。これらは、患者数が年々増加している事とそれによる労働力の低下が背景にあるのでしょう。

うつ病の病態はどうなっているのか。すなわち身体がどのような状態になっているから、うつ病の症状が出るのかというのは未だ完全には解っていません。しかし有力な説は脳内の神経伝達物質セロトニン、ノルアドレナリンが低下しているということです。ノルアドレナリンの働きは血圧や血糖を上昇させる作用があります。自律神経に働きかけるのです。一方、セロトニンはノルアドレナリンの濃度の調節を行っています。また、現在使われている抗うつ薬はこれら神経伝達物質の不足を補う事を目的としています。

また、平成23年の8月には血液検査でうつ病を診断できるとのニュースがありました。すぐに実用化とはいかないかもしれませんが、診断のみならず治療効果を表す一つの指標になります。

更に最近ではfMRI(functional magnetic resonance imaging)によってうつ病患者は思考や創造性を担う脳の最高中枢と考えられ、生きていくための意欲や、情動に基づく記憶、実行機能などを司る脳の前頭前野(前頭葉から運動野を除いた部分)の血流が不足していることがわかっています

 

うつ病の原因とは

うつ病の原因とされているのはストレスだと言われています。例えばプレッシャーや将来への不安、環境の変化等。更に心と体は密接な関係ですから肉体的な苦痛もストレスにつながります。そう考えるとストレスの原因というのは、無数にあるかもしれません。どのようなことに関してストレスに感じるのか、ストレスを敏感なのか、そうでないのか。また感じたストレスを解消する術があるのか無いのか、人によって個人差が非常にあります。

肩こりの鍼灸治療でも書きましたが、ストレスを受けると首から肩、背中、場合によっては腰の筋肉まで緊張します。文字通りストレスが原因で身を固くします。なぜ、緊張するのは首から腰までなのでしょうか。緊張すると交感神経が優位な状態になります。交感神経が優位な状態というのは戦闘状態であり、気をはりつめている集中した状態と言い換えることができます。そんな時はなるべく身を固くして体の急所の部分を保護したくなります。急所となると首、背中、腰の体幹にあたります。反対に、手足は二の次になるので、ストレスによる影響は受けにくいと思います。体幹でも生命に関わるくらい重要なのはやはり、首でしょうね。恐怖を感じると肩をすくめてしまうのも、首を保護する本能ではないでしょうか。一方、腰は首、背中に比べると若干ストレスを影響を受けにくいかと思いますね。

要するに、交感神経優位の緊迫した状態では急所を守ろうとする本能で、特に首から背中の筋肉が影響を受けて緊張します。肩の筋肉は首から神経がでてますから、首、肩、背中がこったり痛んだりします。首の筋肉が緊張すれば脳への血液の通り道ですから、脳への血流不足による脳内の神経伝達物質の不足の可能性もありますし、それを補うために心臓の拍動が早くなったり、血圧が上がることもあると思います。また、首や背骨から自律神経が出ていますから自律神経症状も起こります。更に緊迫した状態では力が出るように自然と噛み締めがちになり、顎関節症になる可能性も充分説明がつきます。

これら交感神経が優位になっている緊張状態が長く続くと、体が休息モードにと切り替わりにくくなってきます。不眠はその最も特徴的な症状かと思います。筋肉はずっと硬くて緊張したまま、自律神経症状もあると不快で気力が無くならない方がおかしいですね。

また最近では上述のように脳の前頭前野への血流が悪くなることによって神経伝達物質が不足し、うつになるという考え方になっています。従来の診断は問診、という考え方から近い将来診断は画像診断が当たり前になるでしょう。

 
 

うつ病の症状とは

うつ病の症状は多岐に渡り、個人によって差があります。具体的には気分が落ち込む(抑うつ気分)、興味や喜びの消失、焦燥感、精神活動・意欲の低下、疲労感、無価値観や罪責感、思考力や集中力の減退、自殺念慮や企図、摂食障害を含む食欲や体重の異常、睡眠障害(不眠・多眠), 頭痛や頭重感、肩こり、息苦しさ、胃痛、動悸、背中や腰の痛みと本当に様々です。

また、脳血管障害、アルツハイマー病、脳腫瘍、などの脳の器質的な疾患によってうつ症状が現れることがあります。その他、甲状腺機能低下症、クッシング症候群などの内分泌系の病気、全身性エリテマトーデスなどの膠原病、インフルエンザなどの感染症、悪性腫瘍、糖尿病などもうつ症状を伴うことがあり、鑑別が重要です

 
 
 
 
 
 

うつ病の鍼灸治療

うつ病の鍼灸治療の考え方のメインとなるのが脳への血流を快復させるということです。そのためにはまず心臓から脳への通り道となる頚部の筋肉を緩め頭に血を流れやすい状態にすること。更に頭鍼を行い脳自身の血流をよくすることです。頭鍼とは文字通り頭に鍼をします。しかし脳は頭蓋骨に守られているのに頭に鍼をして脳内の血流がよくなるものなのでしょうか。それがなるようです。頭蓋骨には細かな穴がたくさんあり、頭皮と頭蓋骨内部がその穴を通して毛細血管で繋がっています。よって頭に鍼をすることで頭皮の毛細血管もそれにつながっている脳内の毛細血管も共に拡張し血流が良くなります。実際、中国の鍼灸本を紐解くと百会や印堂、額中線、額傍2線と前頭部から頭頂部への刺鍼が多く見られます。

更にもう一つ、治療の柱となるのが、筋緊張をほぐし痛みやコリ等、運動器疾患の症状をとるということです。具体的に言えば肩こりや頭痛、腰痛ですね。当然、これらの症状がでていればストレスがたまります。気分爽快なはずがありません。心と身体が一体なのは皆さんご存知だと思います。「病は気から」という言葉もあります。身体が先か心が先かという違いがあれども、互いをリンクして悪循環になりますので、その悪循環を断ちきってやります。

精神的ストレスは先述の通り首から肩、背中、腰までの筋肉を緊張させますので、鍼でその筋緊張をほぐしてやります。また、うつ病は自律神経症状も出現します。自律神経も内臓だけはなく腺や血管にも作用しますから、活動と休息の切り替えがうまくいきません。これら自律神経も首から背中、腰を通っていますから、コリ感や痛みという意味でも、自律神経という意味でもこれらの所に鍼をします。

 

 
 
 
 
 

うつ病の養生方とは

頭に加えて首を中心とする体幹部を鍼で緩め血流が快復するので、後はなるべくもとに戻らないようにしなくてはいけません。では日常生活ではどのような点に気をつければいいのでしょうか。肩こりの養生法と同じなのですが長時間手元を見たり、うつ伏せで読書するような姿勢は避けます。読書したりパソコンをするときは目の高さまで対象物をあげましょう。

次にムリなく続けられる運動が良いです。体を動かすことにより全身の血流が良くなります。勿論、首や頭の血流も例外では無く頭がすっきりし爽快になります。

オススメの運動は特にありません。ムリなく続けられれば何でも良いかと思います。好みの問題です。勿論、うつ病の度合いによっては運動なんてする気が起こらないということもあるでしょうが、それは自分の体と相談しながらですね。場合によっては気心が知れた人に誘ってもらうというのも一つの手です。ウォーキング、ジョギングでも良いし、外出しにくい方なら家の前で縄跳びをしたり、室内でダンスDVDに合わせて踊ったり、ヨガをしてもいいでしょう。ジムやプールにいくのもいいかもしれません。ただ、ウォーキングよりジョギングの方が効果が高いというデータがあります。ある程度心拍数を上げてやったほうがいいのだと思います。しかし運動は好き嫌いがありますからご自分に会うものを選びマイペースで行って下さい。