頚椎症とは

頚椎症とは頚椎つまり首の骨、もしくはその周囲の組織による症状でこれらの疾患の総称です。
具体的にはどういった病名のものを指すのでしょうか。頸部椎間板ヘルニア、頸部脊柱管狭窄症、変形性頚椎症、後縦靭帯骨化症等が該当します。
 
広い意味では肩こりやムチウチ症や寝違いも該当します。
頚性神経筋症候群(CNMS)という言葉もありますね。
 
椎間板ヘルニアは、頚の骨と骨の間の軟骨が間から飛び出して肩や上肢、胸、肩引き(肩甲骨の内縁)に枝を出す腕神経圧迫しています。頚のヘルニアなら筋肉を緩めて頚を牽引すれば引っ込んで治ります。
 
脊柱管狭窄症や変形性頚椎症、後縦靭帯骨化症は骨が増殖して脊髄や神経を圧迫しており、鍼では増殖した骨を削る事は不可能ですが、痛みが増殖した骨が原因では無く、筋肉であれば治ったり、軽減することがあります。
 
反対にやはり増殖した骨が原因であれば鍼では厳しいかと思います。
その鍼が効くかどうかは3回程で判断できます。
 
逆に画像では問題無いけど、症状がある事が往々にしてある。

では何が圧迫しているのか。それは緊張した筋肉です。
筋肉が緊張しているかは画像では詳しくはわかりません。この頚部の筋肉が緊張してしまいその中を通る神経を圧迫しているのですね。
 
それなら鍼の出番。
そこに鍼をして筋緊張をとってしまえばよいのですから完治します。

 

頚椎症の原因とは

上述したように頚椎症という言葉は総称ですから、原因は色々ありますが肩こりの原因ムチウチ症の原因を参照してもらえればほぼどれかに当てはまるでしょう。


頚椎症の症状とは

むち打ち症や肩こりと同様、首や肩のコリや痛みは勿論、頚椎症は神経や脊髄を圧迫している場合があると、その支配先に症状(頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症)がでることがあります。
 
頚椎症性神経根症では第五頚神経(第四頚椎と第五頚椎の間から出ている)が圧迫されると、後頚部から腕の前側(力こぶの方)、第六頸神経は肩甲骨の上から上肢の親指側、第七頸神経は肩甲骨から上肢の後側(日焼けする方)、第八頸神経は肩甲骨と肩甲骨の間に痛み、コリ感、痺れ、ダルさがでます。また、第六頸神経だと肘が曲げにくかったり、第七頸神経では逆に伸ばしにくい時があります。
 
頚椎や上部胸椎からは腕から指、肩や胸、肩甲骨や肩甲骨内縁へと神経が走行しているために、今述べた領域のどこにでも症状が出る可能性があります。

また頚椎が問題なので首や頭の位置によって、症状が変化することが非常に多くジャクソンテト、スパークリングテストが有用です。
ジャクソンテスト スパークリングテスト

医学書院 『標準整形外科学』第10版 441頁


写真のように上や斜め上を向いた状態で軽く頭に圧をかけて後頚部や側頸部、または上肢等に症状が再現すれば陽性で、頚椎由来の症状だと判断がつきます。
尚、このテストは頚椎を圧迫する形になるので、愛護的に行ない再現痛があればすぐにゆっくりと手を離します。
 
また首の横には椎骨動脈、総頚動脈や迷走神経、舌咽神経、副神経、首の前なら上中頚神経節、それより少し下に星状神経節があります。
それらが圧迫を受けると耳鳴りやめまい、動悸、高血圧、うつ症状、ドライマウス等、自律神経症状が多岐にわたります。これも言うまでもなく肩こりやムチウチ症でも発症する事があります。
 
また症状が足にも出ていたり、膀胱直腸障害(排泄がうまくできない)の場合は頚椎症性脊髄症の可能性がありますので、整形外科で検査を受けられる事をおすすめします。


頚椎症の鍼灸施術

基本的に、肩こりの鍼灸施術に準じたものになります。